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皆さんこんにちは!
有限会社創律工業、更新担当の中西です。
今回は
庭の“第二のリビング”となるデッキ。
素材の選択と下地ディテールで寿命と快適性が決まります。
ここでは「人工木 vs 天然木 vs タイル」比較から、基礎・排水・安全・メンテまでを体系的に整理します。
| 種類 | 特徴 | メリット | 注意点 |
|---|---|---|---|
| 人工木(樹脂+木粉) | メンテナンス性◎ | 反り・割れが少なく塗装不要 | 熱くなりやすい。熱膨張を考慮した目地設計を。 |
| 天然木(ハードウッド等) | 自然素材・高耐久 | 手触り・質感・強度に優れる | 経年銀灰化・年1回オイルメンテが前提。端部割れ対策必須。 |
| タイルデッキ | モダン・清掃性◎ | フラットで掃除しやすい | 凍害・滑り防止に屋外用タイル+弾性目地を採用。 |
選び方の目安
メンテ重視 → 人工木
質感重視 → 天然木
スタイリッシュ・掃除重視 → タイルデッキ
束石/独立基礎:
凍結深度・地耐力に合わせた根入れ。根太間隔=300〜400mm目安。
通気:
デッキ下には常時風が抜ける構造を。幕板をつける場合も換気スリットを設ける。
排水:
勾配1%で建物外へ流す。
落ち葉対策のドレン清掃口を設置し、詰まりを防ぐ。
サッシレベル:室内床より -50〜-100mm を確保し、逆流(浸水)を防止。
外壁との離隔:10〜20mmのクリアランスで水切り+清掃性を確保。
防蟻・防食対策:
天然木の土間直付けは避け、金物はステンレス製を使用。異種金属接触(電蝕)に注意。
ステップ寸法:踏面300mm × 蹴上150mmが基本。ベンチ兼用も◎。
手すり高さ:H=900mm、隙間100mm以下で子どもも安全。
端部仕上げ:角をR処理・面取りしてひっかかりを防止。
| 項目 | 対策 | 備考 |
|---|---|---|
| 熱対策 | 人工木は高温化しやすいため、シェード・庇・植栽で日射コントロール。 | 夏季対策必須 |
| 滑り防止 | 雨天時は粗目テクスチャ材や滑り抵抗値を確認。 | タイルはR≧9目安。 |
| 汚れ対策 | 泥はね防止に立上り200mmの見切りを。 | 下地の防草シート併用で清掃負担軽減。 |
外部用接着剤+弾性目地で熱伸縮や微振動に対応。
**笠木(天端見切り)**を設けて上面からの浸水を防止。
凍結地帯では吸水率の低いタイル(磁器質)を選定。
側面化粧で見た目も仕上げもスマートに。
| 材料 | 年間メンテ内容 | 補足 |
|---|---|---|
| 人工木 | 年1回の洗浄・隙間清掃 | 高圧洗浄機は低圧モード推奨 |
| 天然木 | 年1回のオイル塗布・ビス締め直し | 色変化も味として楽しむ発想を |
| タイル | 目地洗浄・必要に応じトップコート | コケ・カビは早期除去 |
課題:
室内との段差を小さくしたいが、逆水が不安。夏場は床温度上昇も懸念。
解決策:
・段差 -70mm + 排水スリットで安全側へ。
・可動オーニング+落葉高木で夏季の日射をカット。
・足元灯を仕込んで夜間の動線を確保。
結果:屋内外の一体感を保ちながら、四季を通して快適な“第二のリビング”に。
デッキは 「基礎 × 通気 × 防水」 で寿命が決まる。
素材ごとの個性を理解し、建物との取り合いを丁寧に処理することが成功の鍵。
住まいと庭をつなぐデッキは、暮らしのリズムを外に延長する装置。
だからこそ、「設計・施工・メンテ」すべての段階で呼吸するデッキを意識しましょう。
お問い合わせはお気軽に♪
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